オンライン関連

D2Cとは?Everlane エバーレーンってどんなブランド?

12/06/2021

この記事ではD2Cとは?というところから、D2Cブランドの1つであるアパレルブランド Everlane(エバーレーン)について、どういった会社なのか、どのような特徴があるのか、また過去に起こった炎上騒動について書いています。

 

ここ数年、D2C(Direct To Consumer, DTC)という言葉を耳にする機会が増えたように思います。また書店でもD2Cを冠した本をよく見るようになった気がします。

 

D2Cってメーカーが顧客と直接売り買いを行う、要は直販のことでしょ?

と思われている方も多いのではないでしょうか。

僕自身も詳しく知らなかったので、D2Cビジネスについて調べてみました

また、D2Cブランドの例としてアパレルブランドのEverlane(エバーレーン)についても調べてみたのでぜひ読んでいってください。

この記事を書くにあたり、「D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略」が参考になりました。D2Cに関してより色々な事例を見たい方にオススメです。

 

そもそもD2C(Direct to Consumer)とは?

まずはウィキペディアでの定義から

消費者直接取引 (英: direct-to-consumer、DTC、D2C)とは、中間流通業者を通さずに、自社のECサイトを通じて製品を顧客に直接販売すること。 直接販売の一形態。一部のD2Cブランドは、クリック・アンド・モルタルビジネスモデルでECサイトに加えて、物理的な小売スペースも開設している。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B6%88%E8%B2%BB%E8%80%85%E7%9B%B4%E6%8E%A5%E5%8F%96%E5%BC%95

ウィキの中にさらに聞いたことのないクリック・アンド・モルタルという言葉が出てきたので調べたところ、要はオンライン・オフライン両方でビジネスを展開し相乗効果を図るビジネスモデルのことをさすようです。

D2Cの大枠としては冒頭の僕の理解であっているような気もします。

ここからはこれまでのビジネスモデルとの相違点についてみていきます。

(後々重要なポイントとして出てくるのですが、オフラインで店舗を持つことの意義もD2Cブランドと既存のブランドで異なるようです)

既存ビジネスとの違い

顧客に売るものの違い モノからコトへ

人々が重視するものがモノ消費からコト消費に映っている、ということが最も大きい背景のようです。

ここでいう人々というのは世代論に絡んでくる話で、

1980年以降に生まれたミレニアル世代やジェネレーションZ世代が消費の多数派を担うようになり、彼・彼女らは「どんなモノを所有するか」ではなく「どんなコトを経験するか」を重視している

ということがポイントになっています。

この潮流の中で、D2CブランドはプロダクトそのものをPRするだけではなく、ブランドが持つ理念、ストーリー、キャラクターのファンを創出することを重要視しています。

また世界観を織り込んだブランド独自のメディア(雑誌・ポッドキャストなど)を発信するなど、これまでマスメディアや代理店任せであったブランド認知についても、

ブランド独自で実行していくというのが潮流になっています。

これまで当たり前であったプロダクト先行型・非対称的なブランドと顧客の関係性ではなく、

ブランドと顧客が一緒にブランドを作り上げていく、という面がD2Cの特徴的な点と言えるのだとおもいます。

オフライン店舗の役割

冒頭のウィキにもあるようにD2Cのメインの販路はECになるのですが、では、なぜ彼らは実店舗を持つのでしょうか。

実店舗の目的は販路としてではなく、ブランドの世界観をフィジカルに顧客に理解してもらい、ファン化を促進する場というのが真の狙いのようです。

例えばD2Cの眼鏡店であるWarby Parkerは実店舗も構えていますが、内装は本屋や図書館を意識したものになっています。

これは創業者がジャック・ケルアックというアメリカの作家グループに影響を受けたこと、Warby Parkerというブランド名もそこに由来することから、

実店舗はその世界観を具現化し、ブランドの理念とストーリーを顧客と共有する場として機能している、というわけです。

下の写真はLAの実店舗の店内の様子。メガネと同じくらい本棚にスペースが割かれていますね。

https://www.warbyparker.com/retail/los-angeles/century-city

Warby Parkerの事例などはこちらの本に詳しく載っています。全体的に読みやすいのでD2Cについてさらっと勉強したい方にはおすすめです!

https://amzn.to/3viTAP0

Everlane(エバーレーン)とは?

ここからは、D2CアパレルブランドのEverlaneについて紹介していきたいと思います。

このブランドをチョイスした理由はRadical Transparency=徹底した透明性というスローガンが気になったから、です。

https://www.everlane.com/

Everlane(エバーレーン)とは

Everlane is an American clothing retailer that sells primarily online. The organization is headquartered in San Francisco, California and also has stores in New York City, Boston, Los Angeles, and Palo Alto.[1] The company was founded with the mission of selling clothing [2][3] with transparent pricing.[4][5][6]

https://en.wikipedia.org/wiki/Everlane

日本語での記事がなかったので英語ver.から引用しています。

アメリカ・サンフランシスコに本社を置くオンライン販売を中心としたアパレル販売会社で、ニューヨーク、ボストン、LA、パロアルトに実店舗も構えている、とのこと。

2021年6月現在では日本に実店舗はなく、オンライン限定での販売のようです。

企業理念 Radical Transparency(徹底した透明性)

https://www.everlane.com/about

Everlaneが掲げる理念はRadical Transparency、徹底した透明性です。

具体的にどういった要素において透明性を保とうとしているのかというと

  • あらゆるコスト(原材料費、工賃、運送費、関税など)を徹底的にみえる化
  • 労働環境が整っている工場で生産していること徹底的にみえる化

主だったところでは上記の点について徹底した取り組みがなされています。

あらゆるコスト(原材料費、工賃、運送費、関税など)を徹底的にみえる化

https://www.everlane.com/about

上記画像の上段はレザー商品の工程ごとのコストを明示したものです。

下段は一般的なブランドの販売価格との比較です。

すごいですよね。全てのコストを明示して自分たちの利益まで見える化しています。

これにより他のブランドがどれだけの利益を得ているかも必然的に明らかになってしまっています。

僕も以前、商社のアパレル部門で働いていたのでよくわかるのですが、通常こうしたコスト部分は絶対に知られてはいけないわけです。

自分たちがどれだけ抜いているかがバレてしまいますからね。

一方でEverlaneは材料費や工賃まで全て見える化することで、顧客は商品の本当の価値を知った状態で購入することができ、Everlaneという企業への信頼感も増していきます

D2Cのパートで触れた、顧客との信頼感の構築→顧客のファン化がこうして築かれていくというわけです。

労働環境が整っている工場で生産していること徹底的にみえる化

https://www.everlane.com/factories#all-factories

Everlaneのウェブサイトでは彼らが生産を委託している全ての工場について知ることができます。

どこの国で生産されているか、だけでなく、工場名から従業員数、なぜその工場を見つけたのかといった詳細な情報、というよりもストーリーを知ることができます。

Everlaneが生産工場をただの生産委託先としてではなく、ブランドを作り上げていくパートナーとして捉えていることが伝わってきます。

https://www.everlane.com/factories/vietnam-knits

モノという観点では顧客に直接的に関係のあることではありませんが、顧客がEverlaneというブランドの理念をコトとして体験・消費することによるファン化という流れに有効な手段なんだと思います。

Everlane商品の特徴は? Uniform Collectionが面白い!

https://jp.everlane.com/ja-jp/uniform

ここまで企業理念に触れてきましたが、実際のプロダクトはどうなのかみていきたいと思います。

Radical Tranparencyの理念のもと、プロダクトに関しても徹底的な情報開示がされています。

中でも、ベーシックなデザインのUniform Collectionは日常で何度も何度も着ることを前提に、他社と比較して15倍の厳しさの品質テストを実施しているとのこと。

また365日の補償付きで、襟ぐりが縮んだ、色が落ちた等の理由でも交換してくれます。

コトとしてだけでなく、原点であるモノの面でも顧客を虜にする施策ですね。

Everlaneの炎上騒動

そんなEverlaneですが、コロナ禍の影響を受け他アパレルブランドと同様、人員削減を迫られ、非正規社員のレイオフを実施することをTwitter上で発信しました。

これをきっかけに、これまでEverlaneを支持してきた人々から同社がうたってきた透明性についても疑問が投げかけられるようになりました。

さらにTwitter上でなされた組合からの質問に対しての回答が説得力がないとされ、ボイコット運動がなされたようです。(現在は沈静化している様子)

詳しくは以下の記事が参考になるかと思います。

https://www.thelifestyle-files.com/is-everlane-really-ethical/

まとめ

再度D2Cについてまとめてみます。

  • オンラインを販路のメインとしつつ、オフラインの実店舗を持つブランドもある
  • 実店舗は販路というよりもブランドの世界観を構築するための場として捉えられている
  • ミレニアル世代やZ世代が消費の中心になり、モノ消費からコト消費へ
  • コト消費を背景にブランドにとってファンの創出が重要なファクターに
  • ブランドはSNSやその他独自のメディア(雑誌やポッドキャストなど)を通じて顧客とのタッチポイントを増やしている

いかがでしょうか。今回を機に色々な業界のスタートアップのインスタやブランドページを覗いてみましたが、独自の世界観を作り上げているブランドを多く見かけました。

今後、順番に紹介していければと思います。

D2Cに関しては以下の本が読みやすく参考になりましたのでおすすめです!

最後までお読みいただきありがとうございました!

-オンライン関連